水挿しのいちばんのメリットは 発根の様子を常に観察できる ことでしょうね。
特に初めて挿し木をしたときは今か今かとワクワクしていたもので、挿し穂を土から抜いて朝晩確認をしたいぐらいの気持ちでしたから、水挿しにも挑戦しました。
とはいってもメインは土に挿した方で、挿し穂には向いてないかもな〜と思った枝をとりあえず水挿しにしておこうといった具合です。枝先の余った部分を水挿しにしたりもしていました。用無しとして捨ててしまうのは可哀想ですしね。緑の鑑賞ができますし、それで発根してくれればラッキー✌️
難易度は高いようですが、水挿しでもちゃんと発根します。
葉からの蒸散を防ぐために湿度管理をしっかりするという点は緑枝挿しと同じですが、土の乾きを気にせず1日1回の水換えをするだけなので気持ち的には楽ちん。
雑菌やカビの侵入があっては失敗に繋がってしまうので日々の水換えが大切ですが、それと同時に、新鮮な水には酸素も溶け込んでいます。「溶存酸素」ってやつですね。挿し穂は切り口から酸素を取り込んでいるので、古くなった水ではそれが少なくなっており酸欠になって失敗してしまいます。最低でも1日1回の水換えが必須。自分は水換えと同時に容器もしっかり水洗いしていました。
そして切り口だけでなく、枝周りのポツポツとした小さな突起からも酸素を取り込んでいるらしいので、挿し穂を容器いっぱいの水にどっぷりと浸けるのではなく、切り口から1センチほどが浸かる程度にしておくのが良い と思います。
そうすると

3週間〜1ヶ月ほどで発根。
このタイミングを見れるというのが土挿しには無いメリットですね♪
ペットボトルを容器にしていましたが、ヒヤシンスの水耕栽培のように容器を工夫してみたところ、数日で根がヒョロヒョロと垂れてきました。



さて、水挿しのメリットはここまでです。
「このまま水耕栽培にしてお洒落なガラス容器で可愛く育てたい〜♪」
と思う方もいると思いますが、それが不向きなのも "桜"です。
水挿しで伸びてきた根というのは、そういった環境用の根… どういった環境かというと
"寝ても覚めても水には困らない環境"
水中なのでね…
「あら!それなら尚更ステキじゃない?」
と一見思うわけですが、人間で例えるなら
"何の苦労もせず当たり前に大金を与えられている子"
…とでも言いましょうか、それとも過保護に育てられた子…?逆境に耐えられない弱い人間になってしまいそうです…😏
土 の中で育つ根には『根毛』が生えてきます。

こういった細い細い根。こまかく分かれながらあちこち張り巡らせ、土の粒に潜り込んだり張り付いたりして水分や養分を探しながらそれらを吸収しています。そしてまた、こうして根毛が土の中に張り巡らされることによって、風などで倒れないしっかりと自立した樹になっていきます。つまり、しっかり育つというわけですね。
一方で、水挿しのまま伸びた根には 根毛がほとんどありません。水には困らない環境なので。その代わり土中よりも酸素が少ないので、効率よく酸素を取り込むために根が空洞化します。スカスカでとても折れやすくデリケートな根です。簡単にポロッといってしまうほどで自分も2本ほど折ってしまいました🙄
桜は大きく葉を広げ成長していきます。その分だけ酸素も必要になります。でも「根は水の中…」となると当然、酸素は足りません。窒息してしまい、やがて根腐れと同じように枯れてしまいます。
なので、水挿しで発根させた場合は、早めに土に植え替える必要があります。
が、
これまで水が豊富だった環境からいきなり土の中の環境に変わってしまうと、根毛が無いのでしっかりと土から吸水する力がまだ備わっていません。人工飼育で生まれ育った動物をいきなり野生に返すようなものですね🥺
土に移し2週間ほどは腰水をしながら、徐々に"水中ではない環境に慣らしていく"必要があります。そうすることによって根毛が生え始め、通常の土植えと同じように育っていきます。


結局はそういった手間がかかるので、水挿しと土挿しとでどちらがオススメかと言えるものではないですが、
たとえば普段から植物を育てていない人が、折れて落ちていた枝をたまたま拾って、そのままでは可哀想だからとりあえず水挿しをしてみるだとか、そういったケースでは良いかもしれませんね。その枝のために土や鉢を買ってきたものの、もし発根に至らなかったときは買い揃えたものが勿体ない…ということにもなり得るので。
水挿しのお話でした。















































